wadestaff のすべての投稿

「赤ちゃんを授かりたい!だけど…」『赤ちゃんを授かるためのママとパパの本』(西川吉伸著、日本文芸社)

私の家の近くに飲み屋街があり、休日に妻とよくそこへ出かけます。
和食や中華はもちろん、スペイン料理、インドネシア料理、タイ料理と
様々なお店が軒を連ねているので「今日はどこにしようか?」と毎回悩んでしまいます。

先日その飲み屋街にあるお店で見慣れない光景を目にしました。
一見、合コンをしている若い男女の様に見える団体がいたのですが、
女性のドレスアップに気合が感じられ、胸にはプレート、そして結構な人数…。
そうです。私は初めて「街コン」なるものを目の当たりにしたのです。

晩婚化が進む現代社会において「街コン」っていい案だなと思います。
将来のパートナーが見つかるかもしれないし、何より楽しそう。

厚生労働省の調査によれば、平均初婚年齢は2012年で、夫が30.8歳、妻が 29.2歳だそうです。
30年前と比較すると夫は4.9歳、妻は6.2歳平均初婚年齢が上昇した数値なのです。
晩婚化が進んでいることがわかります。

「晩婚化って何が問題なの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
これが結構大きな問題を抱えているのです。

晩婚化が進むことによる問題の一つに「年齢による不妊」があります。

不妊の原因は、男女問わず様々で、一概にはいえませんが、
女性の場合は年齢に伴い卵巣の機能が低下するため、
晩婚化の影響から子どもがほしいと思ったときに
「不妊治療」が必要になるケースが多くなってきているようです。

今回は子どもを授かることを考えている方に
是非読んでもらいたい本をご紹介します。
『赤ちゃんを授かるためのママとパパの本』(西川吉伸著、日本文芸社)表紙
赤ちゃんを授かるためのママとパパの本』(西川吉伸著、日本文芸社)です。

なぜ赤ちゃんが授かりにくいのか、どんな検査と治療法があるのかなどの
不妊に関する基本的な知識から病院・クリニックの選び方まで載っているので、
不妊に対しての不安を取り除けるかもしれません。

この本のイラストの一部をウエイドが制作しています。
水彩画で描いたような加工を用いて、やさしいタッチのイラストに仕上げました。
これからママやパパになる方の不安を少しでも取り除けるようにという思いから、
かたいイラストにならないように、最小限の線で表現しています。
また、今回の制作には3人のイラストレーターが関わっています。
表現方法を統一し、なるべくページによるバラツキが出ないように工夫しています。

『赤ちゃんを授かるためのママとパパの本』(西川吉伸著、日本文芸社)イラスト1
『赤ちゃんを授かるためのママとパパの本』(西川吉伸著、日本文芸社)イラスト2
『赤ちゃんを授かるためのママとパパの本』(西川吉伸著、日本文芸社)イラスト3

興味のある方には男女問わず是非手に取っていただきたい一冊です。

まんがで世界の歴史も情勢も! 身につく「世界史講義」

みなさん漫画ってお好きですか?
私は幼い頃から漫画を読むのが大好きです。
絵本もですが、漫画はさらに細かい描写のおかげで、難しい漢字や表現があっても話は理解できる…
そんな状況描写が細かいところが漫画の良さだと感じています。

さて今回はそんな漫画で世界の歴史、主に政治経済について学べる一冊をご紹介したいと思います。
マンガでわかる 今を読み解く世界史講義』(浅野典夫監修、新星出版社
『マンガでわかる 今を読み解く世界史講義』(浅野典夫監修、新星出版社)表紙

世界史?歴史の本なの?講義って勉強の本?いいえ、それだけじゃありません。
もちろん、国のなりたちから近代の世界情勢についても学ぶことができますが、
この本はその知識を活かしてビジネスの場でも役立てよう、という本なのです。

紙面のフォーマットから、DTP、図版、装丁周りまで、まるごとウエイドで担当させていただきました。
偶然にも、今回ブログ担当のKが担当させていただいております!

7つのエピソードで構成されており、各エピソードのプロローグ漫画、さらに4~5話ずつの漫画が入ります。
漫画でテーマとなる歴史や出来事の全体を把握し、本文で細かに補足、というつくりになっています。
なので、まずは漫画の部分だけでも読んでいただければ内容はひととおり理解できるのです。

漫画ページのタイトル部分にはこまかなこだわりが…
『マンガでわかる 今を読み解く世界史講義』(浅野典夫監修、新星出版社)タイトルデザイン
タイトル横の地球のイラストですが、どのあたりの地域での出来事なのか、わかりやすくするためにひとつひとつすべて回転させてるんです。くるくる地球を回していると、地球を手玉にとった気分でした…

歴史上の人物もうまくデフォルメされており、とても愛着のわくキャラクターになっています。
イギリスのエリザベス女王とスペインのフェリペ2世の海戦のあたりは、セリフ入れの作業をしながらも思わずフフッと笑ってしまいました。
『マンガでわかる 今を読み解く世界史講義』(浅野典夫監修、新星出版社)マンガページ
人物だけでなく、国の性格をうまくあらわした、国自体のキャラクターなども出てきます。
個人的にアメリカくんがすごくラフな雰囲気がアメリカっぽくて、とても愛着のわくキャラクターだと思います。

もちろん、ウエイドが得意とする地図や図版も満載です!
世界大戦前後は領地や国境が時代によって変化が多く、細かな地域わけが必要な部分も、色の濃淡でわかりやすく作図しました。

世界史をサラッと学びたい人にも、じっくり理解したい人にも読んでもらいたい一冊です。
ぜひ、お手にとってご覧ください。

美容と科学

先日なんの気もなしにテレビを見ていたところ、女性のメイクが特集されていました。
曰く、「まずファンデーションで下地を整え色のノリを良くする」とか「色の違うチークを塗り分けて、頰を立体的に見せる」などのテクニックが紹介されていて、私はそれを見て「わあ、プラモデルの塗装にそっくり」と不思議な感心が沸き起こりました。
ファンデーションはプラモデルでいう所の下地材、サーフェイサーにあたり、色の濃淡で立体感を表現するテクニックは、まさしく戦車の車体や砲塔に使われるのと同様のものではありませんか!
きっと化粧のうまい女性はプラモデルを作るのもうまいに違いありません。一見全く違う世界に見えても理論は同じ。そう、化粧はサイエンスなのです。

…さて本題に入りましょう。
化粧の話、肌細胞の話です。
そこで登場するのがこの雑誌。文藝春秋様から発刊の女性誌『CREA 2016年10月号』です。
『CREA 2016年10月号』(文藝春秋)表紙
この度ウエイドではこちらの雑誌に掲載されている肌細胞の活性化作用についての解説イラストを制作いたしました。
こうした美容・健康・科学のイラストはウエイドの得意とするところ。
資料と編集さんからの指示をもとに作図にあたりました。
『CREA 2016年10月号』(文藝春秋)図解1『CREA 2016年10月号』(文藝春秋)図解2
ここでのポイントは、本来細胞内部の働きというものは実際には目に見えないということ。
細胞やDNAなど、一つ一つを正確な比率では描いても、判りやすい物にはなりません。
おおよその大小関係は意識しつつ、どの部分を強調すればいいかを考えながら描きました。

さらにさらに、この『CREA』は高級ブランド化粧品がひしめくリッチな雑誌。
イラストも貧相にならないよう、誌面の高級感を意識して描きました。

さてさて、今や美容や健康と科学の関係は、もはや切っても切れない時代。
肌を美しく保つためには、このように肌細胞の働きも研究せねばならないのです。

もしデートの際に彼女の化粧がいつまでたっても終わらずイライラしている理系男子の方は、彼女の肌細胞のなかで行われる「外的刺激を受けたNrf2タンパク質が遺伝子を活性化させて、抗酸化酵素が生成される様子」を思い浮かべるとストレスが軽減されるかもしれません。

お嬢様のあいさつは「ごきげんよう」です。『お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)

今回の業務実績で紹介する本のタイトルは、
お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)でございます。

『お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)表紙

その名の通りお嬢様のためのかわいらし~ぃドレス衣装が
実物大型紙付きで多数収録されています。

リボンやらフリルやら、とってもステージ映えしそうです。

『お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)写真ページ

しかし“お嬢様のための”というと私たち庶民には関係ないのか?
いえ、あります。

むしろ庶民だからこそ。
これからお子様の習い事の発表会に、幼稚園のお遊戯会の衣装にとどまらず、
昨今はハロウィーンの仮装だって自分で作る方もいるのです。
お母様にお父様方、これはウカウカしていられないですね。
上流階級でなくたって、世界にたった一つの手作りの衣装で我が子をドレスアップすれば、一生の思い出になる素敵なイベントを最高に楽しめるはず。

でも自分で作るのは大変そう…。

そんな皆様のお役に立つべく、
今回もウエイドでは作り方ページのイラストを制作しております。
誠に有り難い事に、すっかり手芸の作り方イラストの紹介もおなじみですが、
おなじみなればこそ、常に向上心は必要です。

布の折れ方に重なり方、本当は見えない部分の見せ方、などなど。
より詳しく、でもわかりやすく描こうとすると、
手芸の作り方イラストって奥が深いな、と毎回思い知ります。
ちなみに最近のトレンドは、布の“めくれ表現”にこだわる事です。

『お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)作り方ページ

とにかくそんなウエイドの熱意やこだわりが密かに詰った本書は、
仮装的なイベントも増えてくるこれからのシーズンにオススメなのです。

それではこのへんで、ごめんあそばせ☆

「新選組10人の隊長」の素顔を読み解く

私はよく骨董市にいくのですが、
以前に比べ若い女性を多く見かけます。

出店している店主の話では
「なにやら刀剣をモチーフにしたゲームの影響で、刀を見にきているみたいだよ」とのこと。

以前は骨董好き、歴史好き、のおじさんが集まって
なんだかんだと井戸端会議状態であった市も
少し華やかになりました。

骨董・歴史好きと一言にいってもジャンルは様々なようで
かなり絞った時代を徹底的に勉強している人が多い様子。
市はそれぞれの専門家(一般人)が集う場所でもあるのです。

そんな中にポツンと私がいるという状況。
おじさんたちはありとあらゆる知識を教えてくれるのですが、
9割は理解できません。

「歴史の勉強…した方がいいかな…」と毎回思います。

今回ご紹介する本は、そんな歴史を勉強したい人にもってこいのこちら。
別冊歴史REAL 新選組10人の隊長』(洋泉社MOOK 別冊歴史REAL)です。
『別冊歴史REAL 新選組10人の隊長』(洋泉社MOOK 別冊歴史REAL)表紙

相川司伊東成郎伊藤哲也菊池明の4人の執筆者は、
いずれもその筋では有名な歴史研究家で、
本のタイトル通り、新撰組の10人の隊長のエピソードを中心に
近藤勇や土方歳三などの幹部についてや
隊士のくらしについても書かれています。

この本のメインとなっている新撰組隊長10名、
沖田総司、永倉新八、斎藤一、松原忠司、武田観柳斎、
井上源三郎、谷三十郎、藤堂平助、三木三郎、原田左之助
については、それぞれの生きざまや秘話などを紹介しており、
最前線で戦った彼らの素顔に迫っています。

また、巻末には356人の隊士を入隊時期に分けた「隊士リスト」があり、
ここだけ読んでも面白いです。

新撰組を切り口に、時代が大きく動いた幕末を勉強するのも面白いかもしれませんね。
『別冊歴史REAL 新選組10人の隊長』(洋泉社MOOK 別冊歴史REAL)本文

「別冊歴史REAL 新選組10人の隊長」の
装丁・紙面デザイン・図版をウエイドが制作しています。

大人向けの本であるため、スタイリッシュで高級感のある
デザインを意識して制作しています。
新撰組の本というと隊士の写真や羽織のダンダラ模様が
よく使われますが、今回はそれを敢えて使用せず、
激動の時代を駆け抜けた男達の哀愁が漂う雰囲気を目指しました。

歴史初心者でも読み進めやすいように
紙面はできるだけ写真や図版を大きく掲載し、
すっきりとした紙面作りを心がけました。
全隊士356人のリストも力作です。
大量の表を指定のページ内にキッチリきれいに収めるのは意外と大変なのです。

私のような歴史初心者でも図解やイラストを見ながら
「なるほど」と思える一冊です。

と同時に「子孫が語る新撰組」のようなインタビューページもありますので
歴史好きな方ももちろん楽しめる内容になっています。

書店で見かけた際には是非手に取ってみてください!

リボン刺繍で暑さをのりきる…!?

まだまだ暑さが続く日々ですね。
暑さも何かに集中したり熱中したりしてるとあまり体感しなくなるような気がするのですが、みなさんはどうでしょうか?

刺繍とか…とても集中しちゃいますよね。
「刺繍やったことがないのだけれど、簡単にできるの…?」
「刺繍って細かくて仕上がりそうにない…」
そんなときに、リボン刺繍はいかがでしょうか?
リボンを使ってステッチしていく刺繍のことです!
『ちいさなリボン刺繍』(エクスナレッジ)基礎ページ

普通の刺繍は刺繍糸を使い緻密にステッチしていきますが、
リボン刺繍はその名のとおり、リボンを糸としてステッチしていく刺繍です。

普通の刺繍に比べると、リボン刺繍はリボンの面を活かしながらステッチしていくので、針を刺す回数が少なく、早く仕上げることができます。
刺繍自体やったことがない、普段あまりやらないという方にもオススメです!
半立体のようなふわっとした仕上がりになるので、作品のアクセントにもいいですね!

そして、そんなリボン刺繍をするときに役立つ一冊が、コチラ!
ちいさなリボン刺繍』(株式会社エクスナレッジ様発行)
『ちいさなリボン刺繍』(エクスナレッジ)表紙
カラーページは、どんなものを刺繍しよう?とながめているだけで想像が膨らむ写真ばかりです。

ウエイドでは作り方ページのトレース・作図とDTPを担当しました。
『ちいさなリボン刺繍』(エクスナレッジ)図案
重なり合う図案の際、区別しやすいように濃淡で色分けをしてわかりやすくしています。
実物大の図案つきなので、仕上がりも想像しやすいのではないでしょうか?

また、基本レッスンのページでは、横方向にグラデーションの入ったリボンを使用して撮影していて、リボンの重なり具合がよく判るよう工夫されています。

学生のころ、自分のすきなイラストをひたすらクロスステッチでおこしていくという授業がありましたが、白と黒のみでパンダを刺繍したので、今思うとすごく地味だったなあと思い出しました。
そのころにこのリボン刺繍を知っていれば、もっとかわいい作品になっていたのだろうな〜。

いくつ行った?次はどこに行く?『必ず一度は訪れたい!日本の世界遺産ガイド』(かみゆ歴史編集部 編、彩図社)

去る7月、トルコで開催されていた第40回世界遺産会議にて、建築家ル・コルビュジエの作品17件が、「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」として世界文化遺産に登録されました。
ル・コルビュジエはスイス出身の主にフランスで活躍した建築家で、ピロティや屋上庭園の採用、自由な平面構成といった「近代建築の五原則」を提唱し、後の建築に多大な影響を残しました。
その業績が認められての登録となったのですが、世界各地にある多数の建築が一つの遺産として同時に登録されるというのは世界遺産の中でも珍しい例です。

今回の登録が日本で大きく取り上げられたのは記憶に新しいでしょう。
というのも、登録された建築には、サヴォア邸やロンシャン礼拝堂などに並んで、上野の国立西洋美術館も含まれていたからです。
小笠原諸島を除けば東京初の世界遺産となり、日本の世界遺産はこれで20件となりました。

さて、世界遺産は観光地としても人気がありますが、20件を超すともう何がどこにあるのかわからなくなってしまっているのではないしょうか。
そんな時はこれ、彩図社様から発行の『必ず一度は訪れたい!日本の世界遺産ガイド』(かみゆ歴史編集部 編、彩図社)です。
『必ず一度は訪れたい!日本の世界遺産ガイド』(かみゆ歴史編集部 編、彩図社)表紙
この度登録が決まった国立西洋美術館を始め、日本の世界遺産を全て網羅。来歴、見所、アクセス方法など、観光に必要な情報をバッチリ押さえた便利なガイドブックです。
『必ず一度は訪れたい!日本の世界遺産ガイド』(かみゆ歴史編集部 編、彩図社)本文
観光情報やお得情報だけでなく、先日のオバマ大統領の広島演説全文が載っていたり、世界遺産の意義もしっかりと押さえてあります。
余談ですが広島平和記念資料館を設計した丹下健三はル・コルビュジエの影響を受けているので、西洋美術館と比較してみると面白いかも。

こちらの本では、各世界遺産の地図を製作いたしました。
遺産ごとの範囲や細かな建物の配置、アクセスルートなどを記したもので、あまりサイズが大きくなかったのでなるべくシンプルに、フォントの色分けなどもメリハリがでるよう気をつけました。
『必ず一度は訪れたい!日本の世界遺産ガイド』(かみゆ歴史編集部 編、彩図社)地図1『必ず一度は訪れたい!日本の世界遺産ガイド』(かみゆ歴史編集部 編、彩図社)地図2

ちなみに。世界遺産には「世界遺産候補」ともいえる世界遺産暫定リストというものがあって、日本ではおよそ8件が記載されています。その中には彦根城もあって、1992年の記載以来世界遺産への登録を目指して様々な活動を行っているとか。
ということは、ひこにゃんが世界的キャラクターになる日もそう遠くないのでは!?