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時間と歴史を刻む、歯車

みなさんは時計を選ぶ際にどんなことを気をつけているでしょうか?

まずは、置時計や壁掛け時計、めざまし時計など、その用途によって選ぶでしょう。
次にデザインや機能、メーカーやブランドを重視する方も少なくないでしょう。
価格は手頃なものから数百万円以上の高級時計まで幅広く、見た目もシンプルなものから宝石などを装飾したデコラティヴなものまでありますね。
“時計”と一つとっても、その一つの時計を選び出すまで様々な思考を繰り広げなければなりません。

そんな時にアドバイスをしてくれたり手助けをしてくれるのが、ウオッチコーディネーターです。
そのウオッチコーディネーターのための資格制度として、CWC(Certified Watch Coordinator)があります。

世の中にはたくさんの資格がありますが、ウオッチコーディネーターの資格というのもあるんですね。
2012年に始まり、そしてすでにウオッチコーディネーターの資格を持つ人がより知識を高めるために、2017年より「上級ウオッチコーディネーター」という資格が創設されます。
上級ウオッチコーディネーターは、時計の知識だけでなく接客マナー、店舗インテリアから人材育成・リーダーシップ向上など、時計の販売員として一層高度な素養が求められる資格となっています。

今回ウエイドでは、『上級ウオッチコーディネーター検定テキスト』(日本時計輸入協会さま発行)に掲載されたイラストや図解を作成しました。
『上級ウオッチコーディネーター検定テキスト』(日本時計輸入協会)表紙

肖像似顔絵は、時計の開発と発展に携わった偉人たちを描き起こしました。
様々な画質・タッチの参考資料から、モノクロの濃淡のみで自然に表現し、イラストですが人物からイメージが離れないよう留意しました。
『上級ウオッチコーディネーター検定テキスト』(日本時計輸入協会)偉人の似顔絵
時計の歴史は、古くはガリレオに始まり近年の偉人まで刻々と刻まれてきているのだなあと感じました。

そして時計の内部構造の図解は、写真だけでは確認しづらいところを丁寧に作図しました。
『上級ウオッチコーディネーター検定テキスト』(日本時計輸入協会)時計構造図解
歯車の歯数や噛み合い方など細かいところにも気をつけて、シンプルかつ正確に作成しています。
歯車が狂い、少しのズレでも生じれば時計は動かなくなってしまいますしね。
作図担当原田くんは、「なるほど、こうすれば閏年でもカレンダーが狂わないのか!」など、感動しながら作業にあたったそうです。
機能は知っていても、どういう構造でそれが実現されているのか、図で見て初めて理解できるものが多いのですね。

ウエイドでは、このようにイラストと精密な図の同時発注にも対応可能です!
是非ご相談くださいね。

テキストを読んでいて個人的に気になったのが時計の分解洗浄のページです。
『上級ウオッチコーディネーター検定テキスト』(日本時計輸入協会)時計の分解洗浄解説
歯車の重なりと、その細かさにただただ目を奪われるばかりです。
小さないくつもの歯車が一つ一つ絡み合い、重なりあって動いているのだなと感じました。
分解、洗浄した後、また組み立てなおすそうですが、自分でやったらもう二度と組み立てられないだろうなと思います……。

時計業界に勤務する人の中でも、限られた人しか見られなかったような、詳細な時計の構造が、系統だてて、図や写真もふんだんに使いながら詳細に解説されています。
これほど豊富な資料がまとまった本は、おそらく世界にも類を見ないのでは?
資格取得のためにはもちろん、時計の構造を知りたいひとにもピッタリな一冊です。
このテキストの内容をしっかり理解したスタッフが相談にのってくれたら、安心して自分に合った時計が探せそうです。

是非一度ご覧になってみてください!

文庫の図版作成はウエイドにお任せ下さい!(実績紹介『航空会社 驚きのウラ事情』(河出書房新社))

飛行機に詳しくない方でも、「ジャンボジェット」という言葉はまず間違いなく聞いたことがあるでしょう。アメリカのボーイング747につけられたニックネームです。1970年の就航以来、史上最大の旅客機として世界中の空を飛び回ったまさに旅客機の王様。かつて日本はアメリカに次ぐ数の747を保有していました。飛行機で海外旅行に行ったことがあるという方は、だいたいこの飛行機に乗ったと考えていいでしょう。

がしかし。現在JAL、ANAを始め、日本の旅客航空会社は、一機も747を運行していません。ジャンボジェット退役のニュースは結構テレビでも取り上げられましたね。
さらに昔の話となりますが、JALが破綻した後再建されたり、格安航空(LCC)が台頭したり、そうかと思えばスカイマークが破綻したり(A380を買うって話だったから楽しみにしてたのに!)、日本国内だけを見ても航空業界はなんだか戦国乱世の様相を呈しています。

その航空業界の今に鋭く切り込む本がこれ。河出書房新社様から刊行の『航空会社 驚きのウラ事情』です。
『航空会社 驚きのウラ事情』(河出書房新社)表紙
姿を消したジャンボジェット。破綻、合併を繰り返す大手航空会社。勃興するLCCなどなど、航空業界関連の雑学が目白押し。飛行機での旅行の前に読んでおくと、空の旅が楽しくなること請け合いです。

今回ウエイドでは、こちらの本の図版、表組、地図を制作しました。
本が文庫サイズだったので小さい図版でどう分かりやすく説明するかいうことが今回のミソ。シンプルにしつつ、一目で内容が理解できるよう的確な省略を心がけました。
また色がモノクロだったので、表組や地図などの各要素を濃淡だけで区別できる配色としたのもポイントです。
『航空会社 驚きのウラ事情』(河出書房新社)図解『航空会社 驚きのウラ事情』(河出書房新社)地図『航空会社 驚きのウラ事情』(河出書房新社)表

ここ最近混沌とした空の世界ですが、今日本の航空業界には新しい風が吹き始めています。
特に関心が高いのが、三菱が開発を進める三菱リージョナルジェット(MRJ)でしょう。YS-11以来となる国産旅客機で、日本国内外からの受注状況に注目が集まっています。度重なる開発遅延がどういった影響を与えるのか、カナダ、ブラジルのライバルメーカーにどこまで対抗できるのか、航空ファン最大の関心ごとといっていいでしょう。

他にも自衛隊の保有する新型機、US-2飛行艇P-1哨戒機の海外売り込みが成功するか否か、日本初のステルス機X-2の今後など気になる話題は枚挙に暇がありませんが、もう本の内容とも関係なくなってきましたのでここまでとしておきましょう。

初の書籍化にして決定版!『猫つぐらの作り方: 藁や紙紐で編む猫の家』

みなさん犬派でしょうか猫派でしょうか?

最近では猫派が勢力を拡大中で、日本で飼われている猫の数が初めて犬の数を追い越したという調査結果もあるそうです。なんでもアパート・マンション暮らしの人が増えて、室内で飼える猫の人気が高まったせいだとか。特に私たち出版業界は猫派が多い(ような気がする)ので、今この記事を読んでいる方ももしかすると猫を飼っておられるのでは?

さて、そんな全国の猫派の方々にとって垂涎の一冊がこの度登場いたしました。それがこちら。
『藁や紙紐で編む猫の家 猫つぐらの作り方』(誠文堂新光社)表紙
誠文堂新光社様から発行の『猫つぐらの作り方: 藁や紙紐で編む猫の家』です。

とここで、「猫つぐら」についてざっと説明いたしましょう。猫つぐらとは長野県の栄村を中心とした地域で生産される民芸品で、藁を使って作られる猫用のお家のこと。
雪深いこの地域では冬の間農作業ができないため、その間農家の方が代々作り継いできました。もともとは赤ん坊を寝かせておくためのものとして考案されたそうで、現在は長野県知事指定伝統工芸品になっています。
いわばその「門外不出」ともいえる猫つぐらの作り方が初めて本になったというわけです。
『藁や紙紐で編む猫の家 猫つぐらの作り方』(誠文堂新光社)写真1
写真が可愛くて思わず手に取ってしまいそうですが、ただ可愛いだけではありません。藁の猫つぐらは栄村つぐら振興会、紙紐の猫つぐらは手作り作家牧野佳代子さんの監修により、初心者でも作れる解説つきなのです!

今回ウエイドでは、作り方の解説用イラストを制作いたしました。制作にあたって難しかった点といえば、やはり本邦初となる猫つぐら本ですので、参考となる本が他になかったこと。
一体どのような描きかたにすればわかりやすいのか、写真や編集さんのラフを見比べ、一つ一つ考えながらの作業となりました。しかしそのおかげで猫つぐらの本としては元祖にして決定版ともいうべき仕上がりに貢献できたと自負しております。
『藁や紙紐で編む猫の家 猫つぐらの作り方』(誠文堂新光社)作り方ページ
イラストだけでなく、写真も豊富ですし、各所に「作り方のコツ」が紹介されていて、教える人も文章や構成を考える人もカメラマンも、ちゃんと作れるいい本にしたいと真摯に取り組んだからこその仕上がりです。

実際長野の名人さんにイラストをお見せしたところ、大変わかりやすくて村のみんなも助かる、と大好評だったとのこと。
村の収入源にもなっている伝統の技術を公開するのには心配やためらいもあったはずで、村の方々にご納得いただけるか心配していた作図担当は、それを聞いてホッとするとともに、胸が熱くなったそうです。
猫つぐら作りに取り組む読者に喜ばれるだけでなく、栄村の宣伝・産業振興にも良い影響があればと切に願います。

このようにウエイドのこれまで培ってきた色々な技術と情熱を集結させれば、前例の無いテーマの手芸本でもバッチリ制作できるというわけです。
もし今全く新しい手芸本の企画をお考えでしたら、まずはウエイドにご連絡くださいませ!

なおこの猫つぐらですがインテリアとしてのミニサイズつぐらも作れるので、猫を飼って無い方も楽しめる一冊になっています。
つぐらであったまったり、つぐらを取り合うカワイイ猫達の写真もたくさんあって、パラパラめくったスタッフがみんな思わず「かわいいねぇ〜」とつぶやいています。
猫好き女優の鈴木砂羽さんも絶賛だとか!
『藁や紙紐で編む猫の家 猫つぐらの作り方』(誠文堂新光社)写真2
あ、ちなみに私ワタナベは猫派でしたが現在犬派に転向しつつあります。

医療図解はウエイドにおまかせください!

花粉が飛び交う春が過ぎ、
マスクと薬をようやく手放せた方も多いのではないでしょうか?

花粉症の人はいつまでも続く苦しみから解放されるために
あれやこれやと改善策を聞いては試し、聞いては試しの繰り返し。

「来年もまた来るのか…いっそうのこと、鼻を取ってしまいたい」と
思っている方も少なくないはず。
そんな方に読んでもらいたい本がこちら!

『ひどい鼻炎で薬が手放せないあなたへ』(蔦佳明著、現代書林)表紙

ひどい鼻炎で薬が手放せないあなたへ」(蔦佳明著、現代書林)です。

たった1泊の入院でアレルギー鼻炎も蓄膿症も完治してしまうとしたら……。
この本にはその方法について書かれています。

その方法とは、「スウィング法」という手術です。

「手術はちょっと…」という声が聞こえてきそうですが、
スウィング法は今までの手術とは違うんです。

簡単に言ってしまえば短時間で、患者の負担も少ない手術です。
これまでは上顎を切開する手術法であったため、
手術後に炎症が起こったりしびれがあったりとなんだか聞いてるだけでも
逃げてしまいたくなる内容でした。

しかし、スウィング法は内視鏡を使用するため
必要なところ以外メスを入れなくていいのです。

しかも手術時間も1時間とあっという間。
この本を読めば読むほど恐怖感がなくなっていくようです。

手術の内容も、手術の日の段取りも、アフターケアについても
すべて書かれています。

「こんな方法もあるのか!」と情報を得るだけでもかなりお得だと思います。
興味のある方には、是非読んでもらいたい一冊です。

そして今回ウエイドは解説図のイラスト作成をお手伝いさせて頂きました。
人体構造であるため、「正確かつシンプルに」を心がけ制作にあたりました。
鼻腔の構造などが気持ち悪くならないように、それでいて医学的に誤りのないよう
必要最小限の情報をいかに柔らかい線で描くかの工夫をこらしております。

『ひどい鼻炎で薬が手放せないあなたへ』(蔦佳明著、現代書林)図解

ウエイドにも花粉症の波が押し寄せ、
マスク装着率が右肩上がりに伸びている中のお仕事だったので
刷り上がった本に、イラストの担当者以外も興味津々。

果たしてこの中に手術を受ける人が現われるのか!?
今後の進展に期待です。

ウエイドブログ 新学期準備号! 『小学総合的研究 わかる理科 実験・観察』 『小学総合的研究 わかる社会 歴史人物 できごと』(旺文社)

もうすぐ新学期です。新生活ですね。
昨年度の自分を振り返ってどうだったでしょう。

もう、絶好調すぎて怖いくらい?
いやぁ、うらやましいなぁ~
えっ?今生きている事が不思議なくらい不幸だった…
それは…、去年はサバイバル能力が鍛えられましたね!

でも今はそんな事はひとまず置いておいて、これからのこと、来年度の心配をしましょう。

クラス替えにご入学。はたまた転校?
新しい環境で、新しい生活がスタートします。
何事も最初が肝要。
小学生のお子さんが、より良いスタートダッシュをするために、オススメの本があります。

という事で今回の業務実績紹介は旺文社様より本日発売!
小学総合的研究 わかる理科 実験・観察』と『小学総合的研究 わかる社会 歴史人物 できごと
を今回もセットでご紹介です。
『小学総合的研究 わかる理科 実験・観察』(旺文社)表紙『小学総合的研究 わかる社会 歴史人物 できごと』(旺文社)表紙

総力戦です!
ウエイドでは本の装丁、デザイン、イラスト(キャラクター以外)・図版、DTPまで、広範囲を担当いたしました。
さかのぼること半年近く、プロジェクトが本格的に動き出したのは昨年の秋口ほどで、実務担当10人中9人が何らかの形で参加しました。(←ほとんど総力戦ですね)

日本の将来を背負って立つ小学生向けの本ですが、製作中に「あー、そうだった。そうだった。」に紛れて「え?そうだったっけ、どうだっけ…。」という所も恥ずかしながらあったりする、内容たっぷりの本です。できれば父兄の方々にもお子さんと一緒に目を通して頂きたい一冊です。
むしろぜひとも…。
フルカラーですから。眺めているだけでも楽しいはず。

学校の授業の補足説明という解説書的な位置づけではなくて、学校で習う内容にもっと興味を持ってもらって、「勉強ってけっこう楽しいよ」と感じてもらえる本だと思って頂けたらイメージに近いかと。

そういう訳ですから、今回の作業の上で大切にしていた事は『楽しそうなイメージ』。
レイアウトや色使いの部分の話をすると、見やすさを損なわないようにしつつも、紙面の流れに遊びを持たせたり。
整理されつつも明るく変化に富んだ色使いをするとかですね。
ページごとに雰囲気がガラリと変わる部分もあったりして、何となく眺めていた所から好奇心がくすぐられて、どんどん読み込んでいくようなスタイルを目指してます。

美しすぎる理科・歴史!
そうそう、このシリーズの目玉となっているところも紹介しなくてははじまりません。
本書はただイラスト豊富に理科や歴史の内容を解説するだけでなく、
理科では各章ごとに“イケメン先生”が登場して、読者にわかりやすく解説してくれるのです。
早くも池袋のロード方面から熱い視線を感じますな。
『小学総合的研究 わかる理科 実験・観察』本文
実験器具などの図解には東大工学部卒イラストレーターの原田くんも参加して、小学生に判りやすいだけでなく、一歩先を考えるヒントをちりばめたイラストになるよう張り切っていたようです。

歴史も各人物ごとに、流行の戦国ソシャゲにも負けない美麗イラストが入ります。
個人的には、やっぱり歴史を勉強する上で地図の勉強が大事なのと同じに、イメージを持ちやすくする工夫は大切だと思うので、人物のイラストが入るのはなかなかに効果的だと僕は思います。父兄の方々。

とにかくパラパラめくって、好きなページから広げていく勉強法もありだと思いますよ。
『小学総合的研究 わかる社会 歴史人物 できごと』(旺文社)本文1『小学総合的研究 わかる社会 歴史人物 できごと』(旺文社)本文2

この人物イラストの部分はシリーズ合わせると、その数、なんと約270人!
イラストレーターの方々にはずいぶん骨を折って頂いたようで。感謝です。
そういった人員面でもビッグプロジェクトだった訳です。

あっ、ちなみにウエイドでもイケメンイラストが描けないわけではないですよ。
描けますよ。イケメン。
僕も描かせてもらえるなら…、とも思ったのですが、今回はレイアウトに徹することとなりました。

小学生の興味を引く楽しいイラストや紙面構成でありながら、読んでみると内容はしっかり。
しかもどちらも400ページ以上で、ちょっとした図鑑や辞書並みの情報量です。
お子さんの本棚にそっと置いておくだけで、理科や歴史が好きな子に育ってしまうかも…!そんな願いと情熱のこもった本なので、見本が届いた時は一同喜びもひとしおでした。

もうすぐ新学期です。新生活です。
新しいクラスにはあんなイケメンや、そんな美少女もいる事でしょう。
しっかり準備して、彼らに負けないように例えば校庭のサクラのごときバラ色の学校生活を過ごして下さい。(サクラはバラ科の植物です)

でも友達にはこっそり「自分の勉強の秘訣はこの本だよ。」って教えてあげてね。

集中してますか?〜勉強と集中の本3冊〜

立春を過ぎ暦の上ではバッチリ春ですが、
寒暖の差が激しく気候がコロコロと変わる今日このごろ。いかがお過ごしでしょうか。

春といえば、社会人の春と学生の春ではだいぶ感じ方が違いますね。
学生の頃は進級・進学・卒業…と、クラス替えだけでもドキドキしたものです。
受験に向けて集中力を高めねば、という方も多いでしょう。
社会人は異動がなければ学生程の変化がある方は少ないと思いますが、
花粉症がつらくてこの季節は集中できないという方が増えている感じがします。
今回は、そんな集中力を高めたい方々にピッタリの本を、ウエイドライブラリーからご紹介!

まずは、
「偏差値29→東大薬学部」「開成→東大医学部」の夫婦が教える受かる技術』(株式会社KADOKAWA様発行)
『「偏差値29→東大薬学部」「開成→東大医学部」の夫婦が教える受かる技術』(杉山 奈津子・タケ氏著、KADOKAWA)
ウエイドでは口絵部分のレイアウトと図版を担当させていただき、
わかりやすく、かつスタイリッシュなデザインになるよう心がけました。

著者は杉山 奈津子さん、タケ氏さんのご夫妻。
お二人は東大の同級生としてお知り合いになり、後にご結婚されました。
その東大までの道のりはそれぞれまったく違うもので、
奈津子さんは短期集中効率型、逆にタケ氏さんは着実継続安定型。
受験に対する心得や、受験科目5教科それぞれの具体的な勉強法などが書かれており、
指南書…というよりも、おふたりの受験エッセイを読んでいる気分になりました。
私が目を引かれた点は、漫画とゲームに関する項目です。
東大に入るひとは漫画も読まないしゲームもしない?そんなことありません。
むしろ大量の漫画を読んだりゲームをやりこむ人も多いと聞きます。
漫画は語彙力が、ゲームは解くためのプロセスが数学と同じなんだとか。
受験中はコソコソと漫画を読んでいたのを思い出しました…たしかになんとなく目に入り覚えた漢字も少なくなかったなあと思います。

つぎにご紹介するのも、同じく受験のための1冊です。
「灘→東大理III」3兄弟の母が教える中学受験勉強法』(株式会社KADOKAWA様発行)
『「灘→東大理III」3兄弟の母が教える中学受験勉強法』(佐藤亮子著、KADOKAWA)
著者は佐藤ママこと佐藤亮子さん。
三男一女のお子さん達の子育てだけでもすごいと思うのに有名校への進学、そして東大理Ⅲへ…
受験はもちろん本人ががんばることですが、周りのサポートも大事なのだなあと再認識しました。
地理はるるぶで位置や観光名所、特産品を覚えたり、等ユニークな方法も満載です。

ウエイドでは本文の図版を担当させていただきました。
ラフな手書き風の線や書体を使い、読者さんにもすんなりと読んでもらえるデザインにしました。
スケジュールを紹介する図版では、ひたすら文章が続いてしまうのを避けるために、
一部を吹き出しに入れるご提案をさせていただき、採用していただきました。
このようなちょっとしたデザインのご提案もウエイドの得意なところ。
受験勉強だけでなく、なにか資格の勉強などをする際にも有用な一冊です。

さて春は新たなことに挑戦したくなる季節でもありますね。
“なかなか続かないんだよな〜”とそんなあなたにオススメしたいのがコチラ!

なぜ、一流の人は「集中力」が1日中続くのか? カリスマ外科医が教える脳と心の使い方』(株式会社KADOKAWA様発行)
 『なぜ、一流の人は「集中力」が1日中続くのか?カリスマ外科医が教える脳と心の使い方』(南雲吉則著、KADOKAWA)
著者は「牛蒡茶」や「一日一食健康法」で知られる南雲吉則さん。
自ら実践されてきた、集中力にまつわるノウハウが事細かに書かれています。
夕飯を食べたらすぐ寝る、お腹が鳴り始めたら集中力のゴールデンタイムなど、
読む前は“本当に?”と私自身も感じましたが、
しっかりとした理由を読んで“なるほど!”と納得できました。
他にも、良いお酒を少しずつ飲む、小腹が空いたらコンビニのおつまみを食べる(柿の種以外)など、
ちょっとしたこころがけや生活習慣から始められる方法がたくさん載っています。

ウエイドでは本文図版を担当させていただきました。
生活習慣以外でも自分の脳をコントロールして集中力を身につけるというもので、大脳の図版を作成しました。
タイトルにもある“一流”を意識し、シンプルだけれどクールなデザインになるよう心がけました。
脳には、秩序を守ろうとする「新皮質」と、本能のままに生きる「辺緑系」という2つの脳があります。
赤ん坊のころは辺緑系だけを使っており、成長するにつれて新皮質をつかいはじめ、
秩序(新皮質)に本能(辺緑系)が抗おうとするのが反抗期のはじまりだそうです。
なにか説明できない気持ちの変化によるものなのかと思ってましたが、ちゃんと脳が働いてるんですね。

今日から集中力を高めるためにコンビニでおつまみを買ってこようと思います。

自然からのおいしい贈り物。『実りを楽しむ 果樹講座(基礎編)』(創芸グループ)

やっと本格的に冬らしくなってまいりました。
そうかと思えば、ついこの間まで暖かかったせいで、あわてん坊なスギの木がアレルギーの元をまき散らしています。
花粉症を患う身の上には早くも春が感じられて、寒さ以上にこたえます。
今年こそは2年かかるという免疫療法を試そうと思っている今日この頃ですが、もちろん植物の実りとはそんな煩わしい事ばかりではないのです。

というわけで、今回ご紹介する業務実績はこちら、創芸グループ様が発行している通信講座用テキスト。
実りを楽しむ 果樹講座(基礎編)』についてです。
『実りを楽しむ 果樹講座(基礎編)』(創芸グループ)表紙

本書は日本園芸協会の通信教育用教材で、家庭菜園をより楽しむために必要な知識を学習できます。
植え付けから栽培の管理、害虫対策や繁殖まで取り扱っていて、
最後の章ではフルーツコーディネーターの先生による、収穫した作物をおいしく召し上がるためのお料理講座まで掲載されています。
ジュルリ…
『実りを楽しむ 果樹講座(基礎編)』(創芸グループ)内容1

もちろん“基礎編”ですから、イラストがたくさん入っていて入門者の方が分かりやすく学習できる仕様になってます。
今回ウエイドではこのイラストの部分を担当しております。
『実りを楽しむ 果樹講座(基礎編)』(創芸グループ)内容2

専門的な情報を扱うイラストですから、果樹栽培について調べながら作業を進めていきました。
例えばレモンを描くときに、実の方はよく知っていますが、その葉っぱの形や花の成長については意外と知らないことがあったりするんです。
おかげで自分たちの勉強にもなり、楽しく作業する事ができました。“実”になるお仕事です。

また、イラストの点数も多いので分担作業になりましたが、効率よくかつ見栄えするように気を遣いながら、統一感を損なわないように努力しました。
樹全体に気を配りつつ果実一つ一つも大切に育てる、みたいな感じでしょうか。

…ともあれ、そんな努力が一つの成果として実るのはどんなことでも嬉しいかぎりですね。

僕の花粉症治療の効果も実るといいなぁ…。