3DCGとペイントアプリを駆使して南北朝時代の山城を描く

大河ドラマ、観てますかー?
毎年必ず見るわけではない僕も、今年は毎週楽しみに視聴しております。
歴史って面白いですね。

今回は幕末志士達とは直接関係ないのですが、
歴史REAL 足利将軍15代』(洋泉社)でお仕事をさせて頂きましたので、そのご紹介をしたいと思います。

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足利氏といえば、尊氏さんや義昭さんは教科書にも太字で登場するので覚えてますね。
あと義満さん、義政さんも金閣・銀閣で有名だと思います。

「でも、他の将軍様は正直ちょっと…。」
という人はぜひ本書をご覧になって頂きたいですね。
最近ブームになった応仁の乱も室町時代の話です。
この辺りの話をちゃんと説明できるとカッコいいかもしれませんよ。

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義材さん、さて何をした人でしょう?
疎遠な知り合いに会ったときのような後ろめたさがありますね…。

ウエイドでは『歴史REAL』の本文デザインや図版などをよく担当させて頂きますが、今回はいつもと少し違うイラストのお仕事をご紹介します。

当ブログでも時々ご紹介している、ミリタリー通でおなじみウエイドイラストレーター渡辺信吾が担当しました。

以前、彼の著書『西洋甲冑&武具 作画資料』と共に中世騎士に関する造詣の深さについて紹介しましたが、今回の題材は日本の戦国の城。
彼の守備範囲は戦国の建築にまで及ぶのです。よくばりですねぇ。

今回のイラストは「○○城」という特定のお城ではなく、南北朝時代の平城・山城の様式を解説したものになります。

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本イラストはデジタル環境で仕上げた作品ですが、特筆すべき点は3DCGアプリケーションを使って構図の検討をしている所です。

3DCGアプリで、あらかじめ大まかな立体データを用意しました。
これにより山城を含んだ地形を正確なパースで描く事が出来るほか、あらゆる角度から眺められるので、詳細に構図を検討できます。

今回はまず編集部の担当者に3DCGで作成したラフを提出してOKが出てから本書きに進みました。
発注者も完成のイメージをつかみやすくなり、制作側も構図がしっかり決まってから描き始めることができるので、大きな書き直しのリスクがありません。

いい事尽くめですね。

よもや当時の武将も自分たちの拠点が3DCGで再現されて、色々な角度から凝視されるなんて思わなかったでしょう。

兎にも角にも、今回の『歴史REAL 足利15代』を是非お手にとって頂いて、「こういうイラストをウチでも使いたい」という方はご一報頂ければと思います。

ワタナベ本人も描きたくてウズウズしているくらいなので、お声掛け大歓迎でございます!

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