今回は、ウエイド所属イラストレーター・渡辺信吾の担当致しました、イラストのお仕事をドドンッ!とご紹介したいと思います。
ご存知の方も増えてきていると思いますが、幼少の頃から飛行機が大大大好きで、歴史や戦史の知識も非常〜に豊富なイラストレーターです。
昨年末に発刊されました『西洋甲冑&武具 作画資料』では著者としても活躍しております。
本人自ら著書のご紹介もさせていただいております。詳しい内容はコチラ!
まずは、『世界を変えた暦の歴史』(谷岡一郎 著/PHP研究所 刊)です。
暦と社会のつながりを紹介する本書には、「アンティキテラの機械」のイラスト2点を掲載していただきました。
アンティキテラの機械とは、一体なんなんでしょうか?
1901年、エーゲ海・アンティキテラ島の沖合で紀元前70〜60年ごろの難破船が発見されました。
その中で時計のような、歯車がいくつも使われたものが見つかります。
しかし当時はまだ時計が開発されるよりもはるか昔です。
この機械の謎に挑んだ学者たちのお話しは一冊の本になるほどですが、結論を言ってしまうと、アンティキテラの機械とは、古代ギリシアで作られた、日食と月食の時期など天体の運行を計算する機械だったのです。
まさに、世界最古のコンピュータではないかと推測されるものでした。
本イラストは、イギリスの科学博物館のマイケル・ライトが復原したレプリカと、 他諸説を参考にし、アンティキテラの機械の外観と内部構造を立体的に表現しました。
奥行感が出たことにより、複雑な構造や仕組みも視覚的によりわかりやすくなっており、精密なイラストを得意とする渡辺ならではの工夫がなされています。
実はこのイラスト、ウエイド発行『茶柱探検隊』にて渡辺がすでに描きおこしていたものです。
偶然にも、アンティキテラの機械のイラストをご依頼いただき、晴れてメジャーデビューとなりました。
本書ではモノクロでの掲載ですが、茶柱探検隊18号(P26-27)ではカラー版にて掲載されております。
次は書籍のお仕事です。
『「ななつ星」「四季島」「瑞風」ぜんぶ乗ってきた!』(中嶋茂夫 著/河出書房新社 刊)
ウエイドでは装丁、装画を担当致しました。
表紙に使用されている装画を渡辺が担当しております!
戦闘機や飛行機、甲冑などを得意とする渡辺ですが、今回初めて電車のイラストに挑戦致しました。
車体がメタリックのような色合いで、光り具合の表現に苦心したそうです。
本書は昨今ブームとなっている豪華寝台列車をご紹介する一冊となっております。
普通の旅行ではリラックスして移動というのはなかなかできませんが、
こんなホテルのような車内・客室だったら、移動時間も楽しいひと時となりますね。
最後はプラモデルのパッケージイラストです!
『ちび丸 ティーガーI (東部戦線仕様)』(フジミ模型 販売)
フジミ模型の方が、雑誌『Scale Aviation(スケールアヴィエーション)』の、
渡辺がイラストと文章を担当している連載「巨人機の時代」をご覧になってお声がけしてくださいました。
今回はティーガーという第二次世界大戦中、ドイツで開発された重戦車のイラストということで、戦闘機、戦車などのイラストを得意とする渡辺のフィールドと言えるでしょう!
こちらは“ちび丸シリーズ”という、戦艦や戦車をデフォルメしたプラモデルのシリーズです。
プラモデルの設計書を参考に、イラストの構図からご提案させていただきました。
元にしているのは戦時中の戦車ですので、当時の戦場の臨場感が出るような動きのある構図を、というご要望に見事に応えた仕上がりではないでしょうか。
今までに無い種類のお仕事でしたが、新たな媒体への一歩となるお仕事となりました。
こんなイラストをずっと描き続けて一生過ごしたいという渡辺、一番好きなのは第一次世界大戦前後の大型機だそうです。
渡辺が他の仕事をしなくてもいいくらいに、この手のお仕事を大募集中です!