“大切な人に贈りたくなる”そんな本ができました。

 みなさんこんにちは!ウエイドの新刊案内のコーナーです。今日ご紹介するのはこちら。KADOKAWA様より刊行の『コロリアージュ ジャパン いせ辰 千代紙』です。
『コロリアージュ ジャパン いせ辰 千代紙』(KADOKAWA)表紙

●人気沸騰中のコロリアージュ
 コロリアージュというと、テレビやラジオで聞いた事がある人もいらっしゃるのではないでしょうか?コロリアージュとはフランス発の「大人向け塗り絵」のこと。図案が非常に緻密なのが特徴で、可愛らしい絵柄とストレス解消の効果から日本でも幅広い年齢の女性に人気が出ています。とある有名書店では特設コーナーまで組まれ、本と合わせて色鉛筆も売れているとか。そうそう、あのフィギュアスケートの浅田真央選手もはまっているそうですよ。
 「大人向け塗り絵」と銘打つだけあって、難易度は非常に高いです。しかしだからこそ完成した時の達成感、満足度は格別。色鉛筆と合わせて贈り物にも最適なのがこのコロリアージュです。

 この度刊行された『コロリアージュ ジャパン いせ辰 千代紙』は、その日本版ともいえる内容。今までのコロリアージュ本はヨーロッパの絵本テイストなものが主流でしたが、この本はガラリと趣向を変え、和風柄に統一されているのが大きな特徴です。
『コロリアージュ ジャパン いせ辰 千代紙』(KADOKAWA)大花車
『コロリアージュ ジャパン いせ辰 千代紙』(KADOKAWA)百花園
 江戸創業の老舗、いせ辰が産み出し伝えてきた豪華絢爛な千代紙(版木で模様が摺られた和紙)から、厳選した模様がコロリアージュの図案として採用されています。絵柄は桜や鶴などの花鳥風月、あるいは歌舞伎や花見といった江戸の細やかな日常を描いたものとなっています。
『コロリアージュ ジャパン いせ辰 千代紙』(KADOKAWA)大吉百福

●江戸千代紙の雰囲気を再現
 今回ウエイドでは、江戸千代紙の模様を元にして塗り絵の図案を制作いたしました。単にトレースして模様をなぞっただけではありません。
 もともと千代紙は手作業で制作されており、細かな色のズレなどが存在します。また塗り絵として描かれているわけではありませんから、所々線が繋がっていなかったりで、そのままでは塗り絵として成立しません。線を整理して色別の面を区切るなど、細かなアレンジを加えていきました。たとえ色を塗っていなくとも作品として成立するのがこのコロリアージュ。要求されるクオリティも高いもので、なかなか骨のある作業となりました。

 できるだけ効率的な作業を意識しつつも、いせ辰の江戸千代紙ならではの手作りの温かみが失われないようにというのが今回のお仕事の重要なところ。一見同じパターンの単純な繰り返しに見えて、細部にまで気が配られております。
『コロリアージュ ジャパン いせ辰 千代紙』(KADOKAWA)獅子牡丹の文韋

 さて今回実際に制作してみて、この複雑な模様を木版手摺りで作り上げた江戸の職人の技量や根気に大いに感銘を受けました。今のようにコピー&ペーストの気軽にできない時代、単純な繰り返し模様でさえ、100個の模様があれば100個を手作業で描き、彫っていたこと、さらに失敗したら1からやり直しで「1つ戻る」とはできないことを考えると、1つの作品が仕上がるまでの作業量とプレッシャーは大変なものだったことでしょう。
 また人物が描かれているものは、一つ一つの仕草が特徴をとらえていて、感情まで伝わってくるようです。季節の行事や楽しみを細やかに描いて楽しんでいた江戸時代は、物質的に豊かなだけでなく、文化的にも充実していたことが感じられます。
 本書をお手に取った際は、そんな江戸文化の豊かさにも思いを馳せてみては如何でしょう。

コロリアージュ ジャパン いせ辰 千代紙』は本日、11月18日発売です。
完成した作品にハッシュタグ「‪#‎KADOKAWAコロリアージュ‬」をつけてインスタグラムに投稿すると、優秀作品にプレゼントが当たるキャンペーンも2016年3月31日まで実施中。
 書店でお見かけの際は何卒よろしくお願い致します。

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