カテゴリー別アーカイブ: 歴史

どうする『徳川家康のすべて』

今回ご紹介する本は現在放映中のNHK大河ドラマ「どうする家康」の時代背景を知ることができる2冊です。
・『徳川家康のすべてワン・パブリッシング発刊(編集長:星川武、編集・執筆:かみゆ歴史編集部)です。
・『テーマ別だから政治も文化もつかめる 江戸時代朝日新聞出版社発刊(監修:伊藤賀一)

ウエイドではDTP、図版を山岸と菅野を手掛けました。

写真がたくさん掲載されているのですが、資料が古いものが多く、色の調整は色校を重ねて、印刷屋さんに頑張ってもらいました。
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とくに力を入れたのが、カバー裏の特典MAP「日本地図でみる江戸時代」です。
日本地図を大名の種類ごとに塗り分け、地名を入れました。要素が多かったので、色の濃淡や文字の置き方に気をつけました。ちなみに各地の特産物と船で江戸へ運んだ航路も描かれております。
紙のサイズが大きくて見やすく、知りたい情報が一気にわかリます!

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ウエイドでは歴史が好きな社員が多いので、歴史の本は大歓迎です!

さいとうなおき先生に紹介された!

ちょっと事件です。
なんとあのお絵かきYoutuberの「さいとうなおき」先生の「絵が上手くなる本5」で、WADEのイラストレーター渡辺信吾が執筆した『西洋甲冑&武具 作画資料 超描けるシリーズ』(玄光社)が紹介されているじゃないですか!


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「写真じゃなくてイラストだから構造がわかりやすいんです」
「史実に基づいた解説&細部の名称まで記載」などなど

この本を作った意図をバッチリ解説してくださってて嬉しいですね。
甲冑を描きたい方はぜひご覧ください!

ちなみにそんなコンセプトで同じく日本の甲冑の本も執筆しているんです。
さいとう先生、今度はこっちも紹介してもらえないでしょうか…。

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イラストでわかる日本の甲冑』(マール社

世界の宗教を知るということ。

今回は、新星出版社様より刊行されました『カラー版 徹底図解 【新版】世界の宗教』と、ナツメ社様より刊行されました『イラストでサクッと理解 流れが見えてくる宗教史図鑑』の2冊を紹介させていただきます。

カラー版 徹底図解 【新版】世界の宗教』は長年続くベストセラーシリーズで、今回はデザインのリニューアル版となります。
ウエイドでは、新たなデザインの製作を担当させていただきました。

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長年続いていることもあり、当時のデザインの流行によって読みやすさも変わってきますので、今回のデザインでは、「今風に」「やわらかく」といった方向性が求められました。

具体的には昔は見出しなどがグラデーションを使用し、立体感を表現した重たいイメージのものが多かったのですが、今回は立体感は出さずにシンプルでフラットな形状、色はパステルカラーを採用し文字も丸みのあるフォントを使うことで印象は軽くなり、読みやすいものとなっております。

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次にご紹介させていただくのは『イラストでサクッと理解 流れが見えてくる宗教史図鑑』です。

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こちらは写真や図表を使用し解説されている『カラー版 徹底図解 【新版】世界の宗教』とは異なり、イラストや図を多用し、読者の方に内容をわかりやすく伝えることに力を入れていると感じられる本となっております。

イラストは2.5頭身のキャラクターが登場しますので、人によっては「やさしめ」だったり、低年齢の学生の方向けかとも受けとれるかもしれませんが、
内容はしっかりと網羅されており、この一冊を持っておけば世界の三大宗教のみならず、日本で起こった宗教、日本にやってきた宗教の成り立ちを理解することができます。

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現代日本では、(勿論、いまでも宗教の教えに従っておられる方はいらっしゃいますが)人々の宗教の影響力は縮小化され、世俗化されてしまっていると言わざるを得ません。

ですが、外国では宗教の教えに従い、救いとし、生活されている方が多くいらっしゃいますし、信仰の形も様々です。
また、我々がニュースで目にする出来事、例えば紛争などは宗教の教えの違いによるものであったりと宗教の存在は世界のなかではとても大きなウエイトを占めているのだと知ることがわかります。

なので、、宗教についてまったく触れてこなかった方も、「学生時代に授業のなかで勉強してきてそれなりに知ってるよ」という方も
今回ご紹介したこの2冊の本を読むことでもう一段、「宗教」について詳しくなってみませんか。

シェフの王『アントナン・カレーム』

今回は、ポプラ社から発売される『コミック版 世界の伝記』シリーズの最新刊
アントナン・カレーム』をご紹介させていただきます。

みなさんは、アントナン・カレームをご存知でしょうか。
アントナン・カレームは料理と菓子の開発や改良、レシピの出版を通じて、フランス料理の発展に大きく貢献した宮廷料理人で、
「シェフの王」「フランス料理の帝王」とも呼ばれている人物です。

1783年のフランス・パリのとても貧しい家庭に生まれた彼は、貴族と高級聖職者が権力を独占していた状況が破壊され、貴族と上層市民を対等の地位に変えた激動のフランス革命と共に過ごします。
9歳で捨て子となってしまいますが、読み書きもできない彼は食堂で働くことになり、努力を重ね、芸術性を磨きのちに国の重要なパーティーの料理をつくるシェフとなります。

アントナン・カレームが残した功績は、フランス建築を参考にした壮麗なピエス・モンテや、スープを基本とした何百種類のソースと冷菜料理を発明し、フランス式のサービスからロシア式のサービスへの移行を推進したり多数の料理書の出版したり…、と数多く挙げられます。

そんな彼がどのような人生を歩んできたのかを、コミックというとてもよみやすい形で知ることができます(小学生向けではありますが、大人が読んでもとても面白いと思います)。

ウエイドでは、この本の漫画パート以外のデザイン(DTP、地図など)を担当させていただきました。
ベースとなるデザインは長くシリーズが続いているので、引き継いだものではあるのですが、最近のシリーズでは本の帯のデザインが新しくなりより目を惹くものとなりましたので、こちらもぜひご注目ください。

現代料理にも多くの功績を残した
アントナン・カレームの波乱の人生、店頭でぜひお手にとってご覧ください。

ローマは1日にして成らないわけです

マール社さまから発刊されている『古代ローマ軍の土木技術』。
ウエイドさんは本文デザインとDTPをやらせていただきました。

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翻訳本なのですが、タイトル通り古代ローマ軍の土木技術がイラスト・図版で事細かに紹介されてます。
圧巻なのは見開きで掲載されている緻密な鳥瞰図!

あまり土木建築に興味がなくても思わず見入ってしまうこと請け合い!

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この図もきっと1日にして成ってはいないんだろうなー。
ぜひお手に取ってご覧ください。

人気連載「巨人機の時代」6年分が1冊に!

ミリタリー・イラストレーターとして着実に実績を重ねてきた、ウエイドの渡辺信吾の連載デビュー作、「巨人機の時代」(スケールアビエーションにて連載継続中)が、6年の連載を経て単行本化されました!

『巨人機の時代』(渡辺信吾著、大日本絵画)表紙

タイトル通りの巨大な飛行機をイラストと解説文で40機種紹介。
しかも、単行本化にあたって、全てをカラー化!
毎回1ページの連載を未開きに再構成しているので、イラストサイズも大きくなって細部までしっかり見られます。
雑誌をお持ちの方は、ぜひ比べて見てください。

『巨人機の時代』連載と単行本の比較
左が単行本、右が雑誌連載

バックナンバーを全てお持ちの方にも、大推薦の1冊です。

小社刊『軍用機大図鑑』も一緒に読めば、開発競争が猛烈に繰り広げられた大飛行機時代の悲喜交交の世界にどっぷり浸れます。

『巨人機の時代』と『軍用機大図鑑』

鎌倉殿の13人と3冊

今回は1/9(日)からはじまったNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を観るにあたり、ぜひ!合わせて読んでいただきたい3冊を紹介します。

1冊目はコチラ!
執権 北条義時(知的生きかた文庫、三笠書房刊)』

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まずは、主人公である北条義時の生涯を押さえておきたいですよね!
北条義時が生まれた家系、そしてドラマでもキーパーソンとなる源頼朝や姉の北条政子との関係性は、大河ドラマを観る前に知っておいたほうが物語を楽しめること間違いなしです!
“鎌倉殿”源頼朝の死後、将軍となる源頼家をとりまく宿老、(タイトルにもなっている)「鎌倉殿の13人」のメンバーと、義時の生涯のなかでも転換点となる「和田の乱」「将軍実朝の暗殺」「承久の乱」といったキーワードも覚えておきたいところです。

⬆︎ウエイドでは、この本に出てくる図版の制作をさせていただきました。

つぎに、読んでおきたい2冊目はコチラ!
キーパーソンと時代の流れで一気にわかる 鎌倉・室町時代(だからわかるシリーズ、朝日新聞出版刊)」

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こちらは北条義時とその周辺の人物だけではなく、もう少し範囲を広げて鎌倉・室町時代を知ろう!というものです。
「鎌倉殿の13人」を観た後に北条義時の生涯に連なる時代の流れ、鎌倉幕府だけではなくその時日本全国(とモンゴル帝国)ではどのような状況だったのかをわかりやすく知ることができます。

歴史に関連する書籍は勉強が苦手な方にとっては、どうしても堅苦しくとっつきにくい印象がありますがそういった方にも手にとりやすいデザインになっているのも魅力です。

⬆︎ウエイドでは、この本で全体のデザインや地図、図版の制作をさせていただきました。

そして最後はコチラ!
面白すぎる! 鎌倉・室町(歴史と人物、中央公論新社刊)』
です。

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この本では、鎌倉・室町時代に起きた15の合戦と、10のキーワードに特化して掘り下げており、それらを踏まえておくと、よりこの時代の人々の動き、考え方、時代のうねりなどを感じ取ることができます。
特に合戦は豊富な地図と図版で解説されているので、ドラマだけではわからない部分(進軍ルートなど)をビジュアルで知ることができます。
今後、北条義時に大きく関わる「承久の乱」はドラマと一緒に読むと面白いのではないでしょうか。

いままでずっと大河ドラマを観てきた方も、「鎌倉殿の13人」からこの時代について興味を持たれた方にもぜひ読んでいただきたい3冊でした。