カテゴリー別アーカイブ: 手芸

あのコのために、お気に入りの1着を作ろう!

みなさん、「ねんどろいど」シリーズをご存知でしょうか?
様々なアニメや映画のキャラクターや、実在の人物を2頭身に
ディフォルメしたフィギュアのシリーズです。

その「ねんどろいど」のボディ部分の等身を高くし、
可動部分を追加したのがねんどろいどどーるです。
ねんどろいどどーる」は、服を着せ替えることができるので、
いろいろな服を着せて楽しむことができるのです!

元から着ている服もあれば、販売元のグッドスマイルカンパニー様より
発売されている服もありますが、自分で好きな服を作るのも楽しいですよ!

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https://www.goodsmile.info/ja/nendoroiddoll より)

手のひらサイズですが、細かなところも再現されたお洋服がかわいいです!

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可動部分が多いのでいろんなポーズをとることができます。

今回は、その「ねんどろいどどーる」の服の作り方のHow to本をご紹介します!

クライアントの編集さんからの「フィギュア好きな人いませんか?」というお声がけに、「フィギュア大好きな、ピッタリのデザイナーがいますよ!」とお返事したことから今回のお仕事がスタートしました。

はじめてのどーる 布服レシピ~ねんどろいどどーるサイズが作れる~
グッドスマイルカンパニ様 監修/誠文堂新光社様 編)

今回ウエイドでは、装丁、本文デザイン、型紙を担当しました。

表紙もねんどろいどどーるのイメージにぴったりの、可愛くてワクワクするイメージに仕上げました!

「どーる=女子向け」のイメージが強いかもしれませんが、「作るかとが好きな男子にも見て欲しい!」という思いから、男女ともに手にてってもらいやすい装丁を心がけました。

たくさんの方に、手にとってもらえると嬉しいです。

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巻頭には、この本で作れる服が紹介されています。
様々なシュチュエーションで撮影した楽しいカットをみると、こんな服をつくって、外へ連れて行きたい気持ちになりますね!

撮影ロケには弊社デザイナーも同行し、「こんなページにしよう」と誌面イメージをふくらませました。

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ウエイドではふだん人間サイズ(?)の型紙トレースを作成していますが、
どーるサイズの型紙は圧倒的にサイズ感が違うので、原稿の手書きで描かれた線を見やすい線に調整する際には、まさに人形を扱うように慎重におこないました。

手芸をあまりしたことがない方にもわかりやすいよう、作り方の写真が多く掲載されているところもポイント。

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この「ねんどろいどどーる」シリーズはまだまだ種類やフィギュア化されている作品も少ないのですが、長年発売されている「ねんどろいど」シリーズのフィギュアの首部分をつけかえることができるんです。
(※一部、付け替えが難しいねんどろいどもあります)

今まで販売された、またはこれから販売される「ねんどろいど」も楽しめるシリーズとなっています!
ぜひ、お気に入りの服を着せて、いろんなところへ連れて行きましょう!

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アイシングクッキーに挑戦!

みなさんはアイシングクッキーをご存知ですか?
砂糖でデコレーションされた可愛らしいクッキーです。

2〜3年前から流行りはじめて、現在は手軽に洋菓子屋で購入可能なので、
目にする機会は増えたのではないでしょうか?
もちろん自分で作ることもできますよ!

実は私も約3年前にお菓子教室でアイシングクッキーの講座を受けました。

クッキーに粉砂糖と卵白と食紅を混ぜた溶液を絞って、絵や字を描く作業なのですが、一定の力でゆっくりと絞りながら描いていく作業が、ムズかしかったのを覚えています。

最初は1つ作るのにも時間がかかってしまい、集中力と根気がいる作業だと思ったのですが、そのぶん完成品がとても可愛らしくできたので嬉しかったです。

さて、今回ご紹介する本は日東書院さんより発行された新井知加子さんの『子どもと一緒にアイシングクッキー』です。

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新井知加子さんはアイシングクッキーの教室やワークショップなどを精力的に開催されており、お子さんと一緒にできる講座あります。
マカロン作りも得意で、コンクールで入賞されたこともあるそうです。

ウエイドでは図案のトレースを担当しました。
細かい図版が得意なウエイドにはとても嬉しいお仕事です。
図案は先生の手書きで描かれた原稿をトレースしながら整えていきます。

図の色もクッキーの写真を見て近い色にしました。
図案があると写真で分かりにくい部分も理解しやすいですよね。
線や左右の違いが曖昧な部分もへっちゃらです。

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そして今回は、なんとウエイドスタッフもアイシングクッキー作りに挑戦しました。
本のレシピを参考に《しずく》と、ウエイド手芸部のキャラクターの《ケイティ》のアイシングクッキーを作りました!!

まずはオリジナルの型を作ります。
アルミ板を細幅に切り、図案に沿って曲げ、接着剤で止めました。

次にクッキー生地を作って、先ほどの型で抜いてオーブンで焼きます。
こんがりと焼き色がつき、これだけでも美味しそうですね。

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ここからは、いよいよアイシングです!
アイシングの絵を描く作業は、手芸好きのウエイドスタッフで行ます。
今回は水を入れるだけで、アイシング溶液になる市販の製品を使いました。

本を参考にしながら、型の縁のアウトラインを描きます。
ここで、ポイントなのが少し固めのアイシング溶液を使うこと。
手がプルプルと震えますが、一定の力で描いていきます。

アウトラインを描き終えたら、次にゆるめのアイシング溶液を中に入れて、隙間はつまようじで埋めていきます。
更に固まったら、その上に固めのアイシング溶液でケイティの顔を描きます。

顔を描くのは難しいですが、さすがウエイドのイラストレーター。
迷いなく描いておりました。

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そして、ついにオリジナルアイシングクッキーが完成しました!
どれもカワイイですね!

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アイシングは集中力と根気が非常にいる作業ですが、みんなでやると協力できるので作業が捗り、なによりワイワイと楽しいですね!

他のスタッフにも好評で、ウエイドの手芸制作部のツイッター(@KatyAmino_WADE)にも取り上げております。

ぜひ、みなさんもアイシングクッキーに機会あればやってみてくださいね。
今後もウエイドでは面白そうなことに挑戦していきます!

レッツ青春!!!

青春という言葉はそれだけで甘酸っぱさや友情努力勝利が圧倒的に押し寄せてきます。
そんな言葉がタイトルに入った、その名も『青春ハンドメイド/学研プラス』をご紹介させていただきます。

青春……眩しいですね。その言葉の通りに、学園祭や体育祭など、キラキラした学校生活を送る中での衣装の作り方の本です。

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この本では、型紙と裁ち合わせ図を担当させていただきました。そして、この本は普通とはちょっと違う本なのです。

まずは学校の図書室に置く為の本である事。
その為、とても硬いハードカバーなのです。叩くと、音からして違います。多くの人が読む為にとても丈夫に出来ているのです。

そして、何より特徴的なのは、型紙がダウンロード出来るのです!!
QRコードが付いていて、ネットから必要な型紙をダウンロード出来るという、まさに現代らしい作りになっています。

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A4サイズの型紙をダウンロードして自分で張り合わせて作成してもらう為、一般的な紙面の型紙とは違い、張り合わせ用のトンボマークがあったりと少し変わったフォーマットになっています。

ウエイドは手芸の図版を数多く手がけている為、その経験を生かし、どうすればより見やすく分かりやすいかを提案させていただきながら作成しました。
ダウンロードしたものを自分で出力するので、コンビニでコピーして、スキャナーに本を忘れる事もありませんし、失敗しても何度でも作れます!是非チャレンジしてみてください!!

小さいは可愛い

秋の夜長に、何か作ってみてはいかがでしょうか?
そんなわけで、今回は『ドールのための可愛い革小物大河なぎさ(著)』です。

人形持ってないよ。という人も、小さなバッグや靴がちょこんと飾ってあるのは可愛いので、諦めずに挑戦してみてください。

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こちらの本で、ウエイドは型紙の作成をさせていただきました。
革に開ける穴の数や位置が重要なので、とても気を使いました。
皆さんも作る際は、穴の位置に気を付けてくださいね。
表と裏で合わなくなってしまいます。

先日、会社のみんなで革の小銭入れを作るワークショップに行って来たのですが、そこでも先生が「同じ平目打ち(革に穴を開ける道具です)を必ず使ってくださいね」「ずれないように気を付けて。糸が通らなくなってしまいますよ」と何度も言われました。つまり、とっっっっっても重要なところなので、皆さんも一番集中してくださいね。

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この本で紹介されている小物は、20~28.5cmの大きさの人形に対応しているので、自分の人形に合うかしら?という心配はご無用です。

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本書では、4種類の人形たちに持たせた時の写真が並んで掲載されているので、人形によって、同じ小物を持っていても違って見えることがよくわかります。

こんなに雰囲気が変わるのかと、驚きました。不器用で、作るのは自信がない……という方も、写真だけでも十分楽しめますよ。
自分で作った小物たちで、更に人形を生き生きと飾ってみてはいかがでしょうか?

手縫いのサッカーボールと動物あみぐるみ

突然ですが、サッカーボールといえば皆さんどんな模様を思い浮かべますか?
最近は違う形のものも増えてきていますが、多くの方が五角形と六角形を組み合わせた白黒の球を連想すると思います。

この形、三角形の面だけでできた正二十面体の角を切り落とすと現れるので、正式には「切頂二十面体」といいます。
革から切り出した平たい部品を組み合わせてかなり均等な球体を作れるので、60年代あたりからサッカーボールに使われるようになりました。
(ちなみに白黒なのは当時普及し始めた白黒テレビに映りやすくするためだとか)

余談ですが、手縫いのサッカーボールの約7割はパキスタン製だそうですよ。

さて、この種の革製サッカーボールは手縫いで作られているわけですから、当然手芸の世界にも応用ができるわけです。
手芸好きの方のみならず、数学ファンまでをも魅きつける衝撃の本がこちら。
日東書院さまから刊行の『モチーフをつないで作る動物のあみぐるみ』です。

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この本はご覧の通り、四〜八角形のパーツを編み、それを組み合わせて動物モチーフのあみぐるみが作れるというもの。

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単純な図形しか作れないと思いきや、こんな可愛らしい作品が作れるなんて驚きですね。
今回ウエイドでは作り方ページの作図とDTP、本全体のデザインを行いました。
表紙写真からもおわかりのように作品はおしゃれで可愛らしいものばかり。

ページも作品の雰囲気が伝わるよう紙面も負けじとポップなイメージに仕上げました。
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ちなみに昔の本格的な革製サッカーボールでは、空気を入れる部分は牛の膀胱だったそうです。

毛糸で編む、ぬいぐるみあみぐるみの本

季節もすっかり秋になり、空気も冷え込んできましたね!
そう、編み物シーズンの到来ですよ〜。

編み物というとマフラー、帽子、手袋が一般的ですが、今年は少し違うものに挑戦してみませんか?
という事で編み物が好きな人も興味がない人にも是非、紹介したい本があります。
誠文堂新光社様から刊行の『編み地を楽しみながら作る動物のぬいぐるみ 棒針編みのあみぐるみ』。

著者は手芸家・ニットデザイナーである伊吹広子氏です。
そう、毛糸で編むぬいぐるみ、あみぐるみです!
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本書は動物が好きな著者が動物図鑑や写真集を参考にして、動物が持つ「らしさ」を大切にし表現したこだわりの一冊です。
背中の丸みや足の裏の形など細部まで表現しています。

今回ウエイドでは作品の編み図、完成イメージ図と編み方の基礎図を手掛けました。
こだわったポイントを各パートから紹介したいと思います。

作品編み図
・編み図のマス目は通常より薄くして見やすくしてあります。たくさんのマス目を一度に見ると疲れてしまうので目に優しいですね!
・編み図は使う毛糸の糸ごとに色分けをしています。使う色数が多く、今回は思い切って色を反転してみました。なんだか、シックでおしゃれな編み図が出来ました!!
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完成イメージ図
・顔パーツの配置や刺しゅうなどの細かい指示をしてあり、顔の作り方が一目で分かりです。
・写真では分からないワイヤーを入れる位置も、イメージ図を見ながら進めれば迷わないで済むはずです。
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基礎図
・普段、編み物の技法書以外ではあまり見かけない編み方基礎図を何点か作成しました。基礎図の中でもレアな引き上げ目(一段)が渾身の一作ですので、ご覧いただきたいです。
レアであるため少ない情報の中で苦心したのですが、ウエイドのスタッフが今までの培った経験で制作しました。編み方基礎図は編み物をするときにはとても頼りになりますよね!
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さて、この本の特徴もお伝えします。
動物達一匹一匹に名前がついているのです!作品の紹介のページでは著者はその名前で動物を紹介しています。作り上げたら、思わず名前で呼びそうですね!
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もう一つは動物達が後ろ姿の写真が多いということです。確かに作品の写真は正面や斜めなどきれいに写る角度が多いですよね。しかし実際に作ることを考えると、特にあみぐるみの場合は最後にわた等を入れて閉じる部分がどのような感じなのかが気になると思います。
後ろ姿の写真だとその悩みが解決しますね。よくよくみると動物のおしりが集まるとこれはこれでかわいいですね!!
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ウエイドでは手芸本の中でも編みものにも編み図や基礎図などノウハウが多いです。編み図や基礎図、編み物に関することは何でもご相談くださいませ。

見やすい型紙つきの本で口金と持ち手の雑貨を作ろう!

手芸や洋裁が好きな私ですが、いざ材料を揃えて作ろうとする時に憂鬱なことがあります。

そうです。型紙の用意です。

本の場合は型紙の載っているページや別紙をトレースしてから始めることが多いのですが、一般的には同じ誌面に色んな作品が混在しており、作品や線を見分けるのが結構大変だったりしますよね。

仕上がり線や縫い代線に定規をあて、線を引き、合印、布の方向線、パーツ名、色んな情報を混沌としている中から見分け、書きます。

一苦労です。

書き上がったころにはもう、ヘロヘロなときも…。

ですが、こちらの日東書院さまの『今さら聞けない手芸の基礎がよくわかる!口金&持ち手つけ』(中嶌有希 著)では、なんと型紙が別紙で一つ一つの作品の線が重なることなく、ストレスフリーで使えます!

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さて、せっかく見本もいただきましたので、今回は実際にがま口を作ろうと思います。
型紙をそのままコピーをして、カッターで切り取りました。

なんと、5分以内で型紙ができました!

布を裁断し、ミシンで縫うこと約2時間。
あっという間にがま口が出来ました!!

いつもより早く出来上がったと思います。

今回はウエイド新人の私が入社して初めてお手伝いした本で、読者側から本の作り手側になって気づいた点があります。
以前は写真で工程を解説すると非常に分かりやすいと思っていたのですが、図もかなり重要ということです。

例えば、布が重なっているところは写真でどのような状態なのか判別が難しいですが、図だと重なりをしっかりと表現できるので分かりやすいです。

図の中で「ミシンで縫う位置」と「すでに縫い終わった位置』とで色を変えているので作業中に迷いませんし、裁ち方図でも、接着芯の部分の表現を変えているので、接着芯の貼り漏れを防げます。

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特にタッセルの作り方は、パッと見で分かりやすく気に入っております。

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図の工夫のおかげで製作もスムーズになり、読者さんの楽しい制作時間を陰ながらサポートできるワケですね!
色んな発見があり、とても勉強になりました。この本をお手伝いできて嬉しかったです。

今回作った作品は後日、ウエイド手芸制作部のツイッター(@KatyAmino_WADE)にてアップしたいと思います。

これからも手芸や洋裁本の実績やノウハウが豊富なウエイドで、読者様の作業をスムーズにしてご満足いただけるように努めて参ります。
どうぞよろしくお願いします。