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甲冑愛の詰まった『西洋甲冑&武具 作画資料』好評発売中!

12月25日、株式会社玄光社様から一冊の本が発売となりました。

その名も『西洋甲冑&武具 作画資料』!

これがどういった本かといいますと、マンガ家やイラストレーターの方が中近世の騎士を描いたり、ファンタジー世界の戦士を創作するための参考資料集です。

中世前期のゲルマン諸民族から、ナポレオンの胸甲騎兵まで、およそ1400年間におよぶ甲冑の歴史を通史で解説し、細かな構造や装着方法をすべてイラストで説明しています。
また甲冑だけでなく、剣、盾、槍、その他の白兵武器に、馬具、馬鎧も掲載しました。
西洋剣の時代ごとの変遷がイラストでわかる日本語の本なんてこれだけですよ!

さらに史実に忠実な甲冑だけでなく、ファンタジー作品での甲冑の創作の手引きまで掲載しました。
西洋甲冑を描くにあたり、日本最高のガイドブックと言っていいでしょう。

そして何を隠そう本書の著者が、私、ウエイドのイラストレーター渡辺信吾なのです。

思えば高校生の時、私は漫画家を目指しておりました。
当時は『指輪物語』のようなファンタジーを描いてみたく、まずは日本の武具、ついでヨーロッパの武具について調べていきました。
しかしヨーロッパのものとなると日本語の資料はほとんどないので、電子辞書片手に洋書を読んでいたのですが、巡り巡って自分がこんな本を作ることになろうとは…。

この本以降、日本のマンガ家、イラストレーターの方は私のような苦労をせずにすむというわけですね。

昔ハロワで職探し中に求職者向け講習会に出た際、「なにか目標があった方が仕事を見つけやすい。」といわれ、私は「いつか自分の本を出したい!」と答えました。

なんだか意外と早めに夢がかなった気がします。

ちなみに本書の装丁、デザインも我々ウエイドが担当しました。

と、いうわけで『西洋甲冑&武具 作画資料』は現在全国の書店、Amazonなどで好評発売中です。
こうした作図資料としてはかなり好調なようで、嬉しく思っております。

また、ミリタリー方面に強いイラストレーターをお探しならウエイドの渡辺までご連絡ください。
甲冑、戦車、軍用機、軍艦全部描けます!!!!!

表紙はイラストレーターの日色さんが担当
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甲冑の全身像に加えて、詳しい構造も分かります。
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複雑な板金鎧も一目瞭然です!
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剣の時代ごとの変遷も図解しています。
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甲冑の描き分け方や構図のポイント。
さらにイラスト全体のスキルアップにも役立つ、人体や物体の“とらえ方”についても解説しています。
解説文とイラストをウエイドの森崎が担当しています。
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ファンタジー作品での甲冑の創作方法も紹介。
担当は表紙イラストを描いた日色さん。
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また、監修のジェイ・エリック・ノイズさんの豊富な知識と資料により、絵も文もより正確なものになりました。

※出版元の玄光社様の書籍紹介ページに正誤表が掲載されております。
PDFでもダウンロードが可能となっておりますのでご確認くださいませ。

これであなたも漫画家に!? クリスタでデジタル漫画制作!

世の中にはたくさんの漫画が存在していますが、そのひとつひとつがどうつくられているか御存知でしょうか?

原稿用紙に下書き、ペン入れ、スクリーントーンを貼り、仕上げ…
漫画を描くのって大変そう…と思う方も多いでしょう。
ですが最近は紙も使わず、下書きから仕上げまで全てをデジタル環境だけで出来てしまうんです。
それがセルシス様から販売されているCLIP STUDIOシリーズ(通称クリスタ)です。

このCLIP STUDIOの使い方やテクニックを解説する本はいくつも出版されておりますが、その多くはカラーイラストをメインに扱ったものです。
今回ウエイドでお手伝いさせていただいたのは、CLIP STUDIO PAINTを使った「漫画の描き方」に特化した一冊となります。
CLIP STUDIO PAINT デジタルマンガテクニック』(摩耶薫子 著/玄光社様 発行)

マンガを描く上で必要な機能についての重点的な解説と、実際のメイキング手順解説があって、テーマを絞っている分、マンガを描く時のコツを具体的にしっかり理解できます。

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カバーデザイン、本文DTP、そして編集にも協力させていただきました。
著者の先生にいただいた原稿を元に、クリスタユーザーでもあるスタッフが画面や操作を最新版で確認し、変更になっている箇所を見つけたり、時にはより直感的に理解できる表現をご提案したりと、実際に使用する読者の目線を意識して取り組みました。

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こういった読者に寄り添った編集や、ページ構成もウエイドの得意とするところです。
「こんな本がつくりたい…でも、うまくまとまらない…。」
そんなときは、ぜひウエイドへご相談ください!

さて、今回のお仕事ですが、入稿までもうすぐ…!
という段階まできて、なんとクリスタにソフトウェアバージョンアップのお知らせが…
急ではありましたが今後長く使われていくことを考え、変更あったところなどもバッチリ内容に組み込み、最新のバージョンにも対応した一冊となっております。
(※2016年10月段階)

冒頭では完全にデジタルのみ…と言いましたが、アナログ原稿をスキャンして仕上げはデジタル、というハイブリットな作業環境の方にもオススメです。
スキャンからゴミ取りまで、アナログ原稿からのデジタルデータ作業もわかりやすく解説されております。
「ずって手描きでやってきたけど、デジタルも取り入れたら便利なのかも…」という方にもオススメです。

内容とは少し関係ないかもしれませんが、個人的に、セリフをいれるふきだしのちょろっとした部分が、「しっぽ」という名称なのを初めて知りました。
なぜかこれまで「ひげ」と呼んでいたので…たしかにしっぽの方がしっくりきますね…。

ネットの普及に伴い、発表の場は多種多様、無限大だと感じます。
デジタルデータをしっかり保存していれば、「うちで出版しませんか?」なんて声がかかった時にも柔軟に対応できます。
絶対プロになる!という方も、趣味で楽しく描いてみたいという方も、ぜひお手にとってみてくださいね。