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畳の縁から素敵な小物を!

畳縁(たたみべり)というものを御存知でしょうか?

畳の縁につけ、補強と飾りを担う布の部分を指します。
今、この畳縁を使用したハンドメイドが流行っているって知ってましたか?

畳の縁というと、伝統的な模様ばかりなのでは?と想像される方も少なくないと思いますが、
最近では、水玉や幾何学模様、ハロウインをイメージしたの西洋の図柄など、かわいらしい模様が増えているのです。
それらを利用して、コサージュなどの小物アイテムから、帽子やバッグなどまで作ることができるのです。

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畳縁ハンドメイドBOOK』(日本ヴォーグ社さん)
ウエイドでは作り方ページを担当しました。

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また、発刊に先駆け、店頭で配布用リーフレットの作り方ページも制作しました。

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畳縁が書店で売れているのに、それを使った手芸の本が無かったため、本が企画され、本ができるまでのサービスと宣伝用に、リーフレットが作られたというわけです。

今回ご紹介するにあたり、実際に畳縁を購入しようと手芸屋さんを回ってみたのですが、なかなか見付からず、吉祥寺のパルコブックセンターで見つけました。
書店で売れているというのは本当のようです。

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実際手にしてみると、さすが畳の端をぬいつけるだけあって、しっかりと丈夫な布という印象です。
堅いだけの布ではなく、形をつけやすいしなやかさもあるようです。

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模様が織り込まれているので、重いのかな?と考えていましたが、そんなことなくとても軽いです。

幅が狭いので、小さな物や細長い物しか作れないのでは?と思った方、ぜひ本を手に取ってご覧下さい。
実に色々なアイデアで、結構大きなバッグなども作れてしまいます。

いつもでしたら、作ってみました!と、したいところなのですが、
どの小物もかわいくて悩み中…ということで、出来次第お知らせできたらなと思います。

余談ですが、小さい頃から畳の縁は踏んではいけない、と言われてきましたが、
畳の縁の種類に、家紋などをいれる「紋縁」というものがあるようで、それを踏むと失礼にあたるため…
ということだそうです。

パッチワーク界の人気No.1アイドル! その素顔とは?

今回ご紹介するのは、ブティック社さま発行の『パッチワーク教室』。
手芸書大手の出版社から発行されている、人気のパッチワーク雑誌です。

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ウエイドでは、2018年冬号にて作り方ページのトレース・DTPをお手伝いしました。

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これまで様々なジャンルの手芸書を手がけてきたウエイド手芸制作部は、図を描くにあたってどのような点に着目しているのでしょうか?
ここではその作り方の作り方を少しだけご紹介します。

今回は「パッチワークの作品をバッグや小物などに仕立てる」という複雑な工程のページもあるため、特に立体物の作り方については、実際に縫っているときはどのような形なのか? というのを頭の中で常に意識しながら図を作成しています。

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その一方で、あえて「正確さ」より「分かりやすさ」を優先することも。

例えば、画像の「落としキルティング」は、縫い目のきわにキルティングを入れてモチーフを立体的に見せる手法ですが、図の位置は実際に縫い目を入れる場所から少しずらして視認性を上げました。

このように、手に取った方に「作ってみたい!」と思っていただける誌面を目指して、手芸制作部は様々な工夫を凝らしているのです。

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巻頭特集は「私の好きなサンボンネット・スー」。
この日除け帽(サンボンネット)をかぶった顔の見えない女の子・スーは、世界でもっとも人気のある図案とも言われ、1910年代のアメリカで誕生してから現代に至るまで、様々な姿のスーが生み出されています。
こちらの記事に詳しい説明があります)

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今回の特集でも様々な服装やシチュエーションのスーが登場しますが、中には振袖で日本のお正月を楽しむ姿も!

さすがパッチワーク界のアイドルだけあって、仕事の選ばなさがハンパじゃありません…この時代や文化の違いをものともしない順応性が、100年以上も世界中で愛されている理由かもしれませんね。

そして、来月1月25日からは東京ドームで「第17回国際キルトフェスティバル」が開催されます!
さらにキルトへの興味を深めたい方はこちらもチェック!
(昨年のウエイドスタッフ参加時の様子はこちら

ひと目ひと目、丁寧に。『下田直子の手芸術』をお手伝いしました

刺繍や手芸を趣味だったりお仕事にされている方なら、
手芸作家の下田直子先生のお名前をご存じの方も多いのではないでしょうか?

長年、手芸作家として活躍し続けている下田直子先生。
2014年、京都を皮切りに初の回顧展『下田直子 ハンドクラフト展』が開催され、大盛況の波を受け、2016年には三越本店や博多阪急でも同展が開催されました。
下田先生が創作してきた中から厳選された展示は非常に多種多様で、どれも美しく愛らしく、広く深い知識と創造性が両立した作品の質と量に圧倒されるものでした。

そんな下田先生が、培われてきた技法や道具などを、思い出とともに語った一冊が発行されました。
こちらは本としての集大成と言えるのではないでしょうか。

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下田直子の手芸術』(筑摩書房
手芸術というタイトルですが、単に編み方や技法が載っているわけではありません。
下田先生が作業時に気をつけている点や、ちょっとしたコツやヒントが先生自身の文章とともに綴られています。
日々の生活の中でみたもの、感じたことを作品に活かしているそうです。

紹介している作品の作り方はポイントのみ押さえた書き方になっているので、難易度は中・上級者向けです。まるで先生のアトリエやニットカフェで、手を動かしたりお茶をいただきながら、お話を聞いているような気分になれる本です。

中には手芸用品ではない意外な道具を使った方法も載っており、「そんな使い方や工夫があったのか!」と気づかされます。

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載っている作品をそのまま作るための本というより、作品や言葉に凝縮されたエッセンスを読み取って、自分の作品にその考え方や技法を応用するためのアイデアやヒントが詰まっているように思います。

ウエイドでは、編み図・刺しゅう図案のトレースや作り方図の作成をお手伝いさせていただきました。
バリエーションに富んだ様々な技法があるため、それぞれにあった表現方法を編集の方と相談しながら、作図を進めました。

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刺しゅう図案の中には、あえて手描きのタッチを活かし、あえてそのまま掲載しているものもあります。
やさしくあたたかみのある図案は、実際につくらずとも眺めているだけでとてもほっこりしますよ。

昨年秋にはアトリエの風景や、テキスタイル素材などの写真をまとめた写真集も発行されています。

作品だけでなく、きっと先生ご自身の考えや生き方が人を惹きつけているんですね。
好きだから仕事として続けてこれた、という下田先生のお言葉には胸を打たれました。

「見える範囲に材料や使うものを置いておきたい」というのもすごくわかります。

私の場合は気づくと周りが物だらけになってしまっていますが…。

親子で作って欲しい!ポンポンの作り方イラストシェア業界1位のウエイドです。

ポンポン作ってますか?
今回の業務実績紹介は、大人気のポンポン本。
『ポンポンで作る かわいいアニマル歳時記』(発行:アップルミンツ、発売:朝日新聞出版)のご紹介。

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クマにペンギン、イヌ、ネコ、パンダなどかわいい動物を中心にした、ポンポンマスコットの作品集です。動物たちをお正月やひな祭り、ハロウィンにクリスマスのような1年の行事にからめて紹介しています。
季節ごとに作って飾り付けていったら、次はどんなポンポンかな?と見る人も楽しみにしてくれそうです。
そのまま飾るのもよし、ヘアゴムしにたりブローチにしたりと、作ってたのしく飾ってかわゆい。そんな本になっております。

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手作りのポンポン手芸は、2月に発売されたtrikotriさんの『動物ぽんぽん』のヒットで大ブームとなっています。
(詳しくは→もふもふ手触り「動物ぽんぽん」
一つの大ヒットが刺激となって、複数の本が発行されてと、一つのジャンルとして定着していきそうな気配です。
今後もますますもり上がって欲しいですよね。

ウエイドでは、今回も巻き絵と作り方イラストを担当させていただきましたが、前回の本でポンポンの作り方に理解が深まっていたおかげで、編集の方の説明の労力や修正指示が少ないスムーズな進行ができたと考えております。

ポンポンの作り方はいろいろありますが、狙った模様に的確に仕上げるには、この本のようにスーパーポンポンメーカーという器具を使います。
図を参考に器具に巻き付けて、切って結んで取り出すと、アラ不思議!模様入りのポンポンが簡単に仕上がります。
やってみると簡単なのですが、分かりやすいイラストを描くには、この作業をしっかりイメージすることが重要なのです。
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まさにポンポン本の本格派、ポンパドゥール婦人も真っ青です。
★マメ知識:ポンパドゥール婦人が愛用した事がポンポンの語源だとか。(諸説あり)

ちなみにウエイドスタッフの一人は、最近同窓会で友達と話していたら「あの本やったんだ!妻が親子で動物ぽんぽんを作って楽しんでるよ」と聞いて感激したとか。
作業は簡単で短時間で一つ仕上がりますし、巻いた毛糸がふわっとポンポンになる不思議さ・面白さは、子供と楽しく作るのにぴったりです。

なんだか今回はポンポンボンボンばかり言っていますが、
これからもいっそう盛り上がりを見せるであろうポンポン市場。
ポンポン本の巻き方図・作り方イラスト制作の際は、ポンポン本イラストシェア1位(2016年)のウエイドにぜひご依頼を!

手芸型紙のトレース・レイアウトはウエイドにお任せください!

今回の業務実績紹介は番外編で『型紙』です。
最近流行のポンポンやら羊毛やらではなく型紙オンリーです。
なんだか硬派です。

型紙だけでブログが一本書けてしまう所が、手芸本で多くの実績のある弊社ならではと言ったところですねぇ。

手芸本の裏表紙のほんのりとした膨らみ、
巻末付録の型紙はしばしばここにはさまれています。
小さなスキマですが、ここには型紙制作のこだわりや奥深さがギッチリつまっています。

今日はそこのトコロを知って頂きたいのです。
あんな洋服もそんな小物も、型紙無くして作れませんから!

 

◉長年のノウハウで様々なニーズの型紙に対応!
このウエイドブログでも多くの手芸本を紹介してきましたが、そのほとんどで型紙もいっしょに担当しております。

ウエイドによる型紙実積

例えばNHK出版さんの『すてきにハンドメイド』も、型紙のお仕事ではかれこれ10年以上のお付き合いです。
号によって毎回アイテムの分量は変わりますが、その都度線同士の重なり具合や、インクの掛け合わせ、紙の折り方に合わせたレイアウトなどもご提案しています。

また、洋服の型紙となると原稿も大きいので、小分けにスキャンする必要があり、湿気や折り目などでどうしてもゆがみが発生します。
ウエイドでは分割枚数を減らしたり、スキャニング後にゆがみを補正して、大判原稿を高精度でトレースするノウハウもあります。
大型作品のニーズにもバッチリお応えできます☆

ウエイドの型紙実績例A
ウエイドの型紙実績例B
型紙は縫い代をつけないのが一般的ですが、縫い代の追加も要相談で承っております。
(一緒にご予算の相談もさせていただきます♪  *⌒―⌒*)

 

◉型紙界にもデジタル化の波が!
そして忘れてはいけないのが“電子型紙”です。
これは型紙のデータをプリンタで印刷して使うもので、紙の型紙よりも何度も使いまわす事に向いていて、収録数も多くできます。

ウエイドの電子型紙実績例
この本では収録数 23作品・463パーツと膨大…。たくさん入っていてお得ですね。

今まで紙媒体で培ってきた型紙のノウハウをデジタルに応用して、型紙の仕様についてクライアントさんに細かい所まで色々ご提案させて頂きました。細やかなギミックが満載なのですよ。
(詳しくはこちら→叶えます★変身願望『COS衣装メイキング ブック』/日本ヴォーグ社

 

◉まだ語りたりませんが、とにかくご相談を…
事ほど左様に一口に型紙といっても、毎回媒体に合わせて臨機応変に挑まねばなりません。
よく「型にハマった生き方なんて…」と言ったりしますが、型には型でそれぞれ色々あって、一つのカタチにキレイにハマるというのはそれなりに技術がいることなのです。

まだまだお話したい事はございますが、続きはご依頼の際に…。
型紙がご入用の際はぜひウエイドまで!

ヒット連発!誠文堂新光社の編み物手芸書2冊をご紹介!

ここ数日でガクッと気温が下がり、一気に季節が秋へと変わってしまいました。
私も先日ウール地のジャケットを引っ張り出しましたが、なんとカビが生えてしまっていてクリーニングに出す羽目に。
なので今夏用のジャケットで若干肌寒さを感じながらこの記事を書いております。
さて秋といえば編み物の季節。そして編み物といえばマフラーかセーターというのが定番のイメージですが、それだけではないのです!

猫つぐらの作りかた』や『動物ぽんぽん』などなど、斬新な手芸本を次々と世に送り出し、昨今のハンディクラフト界の台風の目とも言える誠文堂新光社さま。
そこからまたしても素晴らしい本が出ました。それがこちら。『編み込み動物バッグ』(東海えりか著)と『かぎ針で編む華やかであたたかい 草花の手編みざぶとん』です。
『編み込み動物バッグ』(東海えりか著、誠文堂新光社)、『草花の手編みざぶとん』(誠文堂新光社)表紙

編み込み動物バッグ』は編み込み技法を用いて動物柄のバッグを作る本。かわいい猫のバッグから、オオカミの顔がどアップになったインパクト抜群のものまで、計25種類が載っております。
編み込み模様は糸の変え方を覚えてしまえば、シンプルな編み方で色々な絵柄を作れるので、習得しやすく、ハマってしまう方も多いとか。
マス目で絵柄がデザインされているので、クロスステッチにも応用できそうです。
『編み込み動物バッグ』(東海えりか著、誠文堂新光社)作品ページ

今回ウエイドではこちらの本の編み込み模様図案のトレース・刺しゅう図案の着彩などを担当いたしました。制作にあたって特に気をつけたことは、図案ページが二色刷りであること。色数が限られるため、作品のイメージに合いつつ見分けやすい色分けを心がけました。
編集さんは色指定をしなくてよかった分、他の作業に集中していただけたと思っております。
『編み込み動物バッグ』(東海えりか著、誠文堂新光社)作り方イラスト

そして『草花の手編みざぶとん』ですが、こちらは草や花をモチーフにした椅子用ざぶとんを編むための技法書。
パラパラとページをめくるとわかるのですが、とにかく作品がカラフルかつ非常に編みが複雑。色々な技法を駆使する作品が多く『編み込み動物バッグ』に比べると上級者向けの本です。
『草花の手編みざぶとん』(誠文堂新光社)本文

こちらの本では編み図などを制作したのですが、作品が複雑なら当然編み図も複雑なものに。
構造や編む手順も想像しながら、重なっている部分をどう表現するか、詰まってしまう記号をどう綺麗に並べるか、作戦を立てて描き始めないと描き直しになってしまいます。
作業担当者の話を聞いていると、技術だけではなく読む人の目線に立った想像力が必要なんだなあと実感。
それがあって初めて見やすい、わかりやすい図版になるのですね。
『草花の手編みざぶとん』(誠文堂新光社)編み図

そうそう、昔実家には母が若いころ父に贈った手編みのセーターなるものがありましたが、父が太って着られなくなったのでタンスの肥やしになっておりました。

お嬢様のあいさつは「ごきげんよう」です。『お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)

今回の業務実績で紹介する本のタイトルは、
お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)でございます。

『お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)表紙

その名の通りお嬢様のためのかわいらし~ぃドレス衣装が
実物大型紙付きで多数収録されています。

リボンやらフリルやら、とってもステージ映えしそうです。

『お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)写真ページ

しかし“お嬢様のための”というと私たち庶民には関係ないのか?
いえ、あります。

むしろ庶民だからこそ。
これからお子様の習い事の発表会に、幼稚園のお遊戯会の衣装にとどまらず、
昨今はハロウィーンの仮装だって自分で作る方もいるのです。
お母様にお父様方、これはウカウカしていられないですね。
上流階級でなくたって、世界にたった一つの手作りの衣装で我が子をドレスアップすれば、一生の思い出になる素敵なイベントを最高に楽しめるはず。

でも自分で作るのは大変そう…。

そんな皆様のお役に立つべく、
今回もウエイドでは作り方ページのイラストを制作しております。
誠に有り難い事に、すっかり手芸の作り方イラストの紹介もおなじみですが、
おなじみなればこそ、常に向上心は必要です。

布の折れ方に重なり方、本当は見えない部分の見せ方、などなど。
より詳しく、でもわかりやすく描こうとすると、
手芸の作り方イラストって奥が深いな、と毎回思い知ります。
ちなみに最近のトレンドは、布の“めくれ表現”にこだわる事です。

『お嬢様のためのドレスBOOK』(日本ヴォーグ社)作り方ページ

とにかくそんなウエイドの熱意やこだわりが密かに詰った本書は、
仮装的なイベントも増えてくるこれからのシーズンにオススメなのです。

それではこのへんで、ごめんあそばせ☆